中国系タイ人 国際結婚 体験談

 

彼が母に会いに来た

母と大喧嘩した私ですが、それでも私がタイに行きたい思いも彼を愛する思いも消えることはありませんでした。

離れていてもいつも心はつながっていると実感させてくれるメッセージを送ってくれるところや、会っているときは自分のことは二の次で私の幸せを第一に考えて行動してくれるところ、私が出張から帰るときは寂しそうな顔で私が見えなくなるまで見送ってくれるところなど、どの彼も思い出せば愛しくてたまりません。私の方が大きな声で「キットゥン!!」と叫びたくなる思いでした。

私は「あなたと仲良くしていることを親に話したら親と大喧嘩した。」と彼に話したら、彼は「僕は本気だよ。日本に来て、いろんな人に出会ったけど、あなたほど僕をわかってくれる人はいないよ。僕は結婚したいよ。だからあなたのお母さんに会いに行って話すよ。」と言ってくれました。

このことを母に話したところ、母は嫌そうでしたが、私がしつこく説得したため渋々応じてくれました。

彼と母が対面した当日は、夏真っ盛りの暑い日でした。彼はカッターシャツに茶色のズボンを履き、オフィスカジュアルのような格好で家に来ました。

彼はしっかりと日本語で、母の目を見ながら自己紹介、タイのこと、これからのビジョン、結婚したいことを話してくれました。母は最初嫌そうな態度でしたが、彼が一生懸命に話す姿を見て、どんどん心が変わっていく様が手に取るようにわかりました。

「申し訳ないけど、私はタイ人にいい感情を持っていません。」と母にはっきり言われても、彼は「はい。お聞きしていました。元彼はタイ人として申し訳ないことをしたと思っています。しかし、僕は元彼とは違います。信用はすぐには戻りませんが、僕は本当に彼女を愛していることを見て感じてほしいです。」と言ってくれたときは、私の方が泣きそうになりました。

彼は本気で私のことを愛してくれているのは感じていましたが、ここまで胸を張って言い切る姿は今まで付き合った人の中でも見たことがありませんでした。そして、中国系タイ人は結婚を考える人でないと付き合わないということは本当だと強く感じました。

この対面をきっかけに、母のタイ人に対する思いは大きく変化しました。

それからは彼のことを話しても文句を言わなくなりましたし、むしろ「彼はすごい人だ。偉い!あなたが嫌われないように大事にしなさい。」と言われるようになり、母から父に「あのタイ人はすごい人だよ。賢いし日本語も上手だし心が綺麗だよ。」といい印象を話すようになりました。

彼が私に対して本気で結婚を考えていることは、この後さらに別な方法で伝えられました。

僕の両親に会ってほしい

「今度、僕の卒業式にタイからお父さんとお母さんが来るよ。会ってくれるかな?」と言われた日の驚きは今でも忘れません。

彼はタイの東大と言われているチュラーロンコーン大学を卒業した後、タイでしばらく社会人を経験した後に日本の大学院に入学しました。そのため卒業時期が通常の日本の卒業時期とは異なり、残暑が残る頃の卒業式でした。この英姿を祝うため、タイから両親が来ることになったのです。

私はぜひ会いたかったので、彼の両親と会うことにしました。私はタイ語が少し話せますが、タイ人の会話のスピードにはついていけませんし方言が入るとなおさら理解ができません。少し不安な思いがありましたが、彼が通訳をするから大丈夫だということで会いに行きました。

彼と両親は新幹線の改札で待っていてくれました。「サワッディーカー(こんにちは)!Welcome to Japan!」と挨拶したところ、両親は満面の笑みで「サワッディーカー!」と返してくれて、緊張が一気に解けました。

みんなで都内の名所を観光し、たくさん写真を撮りましたが、写真を撮るときに日本人との違いを感じました。まず、写真を撮るときの掛け声は「ヌーン、ソーン、サーム」で、これはタイ語の1,2,3に当たります。日本人は「はい、チーズ」が一般的ですが、タイ人は数字で掛け声をかけることが一般的なのだとわかりました。

次に、タイ人は複数で写真に写るときは必ずと言っていいほど隣の人と腕を組んだり肩を組んだり、誰かと密着して写真に写ります。私は彼の両親と初対面でしたが、彼のお母さんは私と腕を組んだり手をつないだり、まるでテーマパークのキャラクターと写真を撮っているかのような様子で写真に写っていました。

彼のお母さんだけがそうなのかと思っていましたが、彼も両親と腕を組んだり肩を組んだりして写真に写っていましたし、後からタイの家族や親戚の写真を見せてもらってもみんな同じ様子でした。

食事のときも驚きの連続でした。まず、スタッフさんとたくさんお話をするのでオーダーするまでが非常に長いです。彼の両親はオーダーして料理が来ても話し続けていましたし、スタッフさんは仕事中ですが手を止めてまでお話をしていました。

この「タイ人ならみんな友達」といった雰囲気は日本人にはないと感じました。彼とはたくさんタイ料理店に行きましたが、やはりタイ人の数が増えるとタイにいるときと近い雰囲気になるのか、両親と一緒の食事のときは私と二人だけのときよりも饒舌になっていました。

次に驚いたことは、私以外のタイ人はみんな辛いものを食べてもみんな涼しい顔をしていたことです。彼が辛いものに強いことは元々知っていましたが、彼の両親も辛いものに強く、私がソムタムという辛いサラダを一皿食べ終わるまでにみんな三皿くらいお代わりしていました。しまいには「辛かったらもう食べなくてもいいよ」と言われたくらいです。

辛いものを毎日食べると慣れると言われたので、辛いものを食べて慣れていこうと思いました。

時間はあっという間に過ぎ、私が帰る時間になったとき、彼の両親は「タイに遊びにおいでね」と言ってくれました。日本人の私を娘のように可愛がってくれ、一緒に過ごして楽しかったよと言ってもらえて、私は彼の一族の一員になることを改めて強く心に決めました。

この日、彼のお母さんとLINEの連絡先を交換したので、それからは彼のお母さんとももっとしっかり話せるようにタイ語の勉強を頑張っています。

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