海外に憧れていた頃

私は現在30代ですが、中学生の頃に海外の歌手に興味を持ち始めました。昔で言うと、バックストリートボーイズなどのアーティストが好きで、CDを買ったりしていました。

その頃から、「英語がわかるようになりたい。彼らの言っていることを理解したい。」と思うようになり、歌詞カードを読みながら発音の勉強をしたりしていました。

高校生になってからも、いろいろな洋楽を聴いたり、CDについている和訳つきの歌詞カードで英語の意味を知ったりしながら勉強をしていました。

そして社会人になり、インターネットが少し流行り始めた頃、外国人と出会えるサイトに登録しました。つたない英語でプロフィールを書き、写真を載せていました。

ぼちぼちと、メールが来るようになり、様々な人達とメールをやりとりしました。辞書を引きながら、自分なりに英語で返信も書きました。

ほとんどが海外在住の人達でしたが、日本に住んでいる外国人もいたりして、実際に何人かと会ったこともあります。大体は、メールをしながらお互いのことを話していたりしました。

会社でも、外国人と接する機会が多くなってきた上、話が通じるのが楽しくなってきた私は、もっと英語の勉強をしたいと、インターネットでいろいろな情報収集を始めます。

そこで知ったのが、「ラングリッジエクスチェンジ」という、お互いの母国語を教えあうというやりかたでした。まだ社会人数年で、英語教室も高額だったため、このプログラムにすごく興味を持ち、ラングリッジエクスチェンジを目的としている掲示板に登録しました。

そこで出会った1人が今現在のスペイン人の夫でした。

なぜスペイン人の夫に興味を持ったのか?

私は学校で建築の勉強をしていました。将来は建築に関係する仕事がしたいと思っていて、結局就職したのは機械設計の会社でした。

会社員になっても、いろいろな建築関係の建物を見るのが好きで、会社の休み時間に、偶然見たのがスペインのサグラダファミリアという教会の写真でした。

「こんなものが実際に建てられるのか!」とびっくりしたのを覚えています。

その建物を見てからというものの、スペインという国にすごく興味を持ち始めます。バルセロナやピカソというのは聞いた事がありますが、実際に現地へ行きたい、この建物をこの目でみたい。この地へ留学したい。と一気に気持ちが膨らみました。

じゃあ、いまは仕事を頑張りながら貯金をして、スペインへ留学しよう。スペイン語もちょっと勉強しなきゃいけないな。

ラングリッジエクスチェンジに、スペイン人がいないか探してみよう、と思い掲示板で探してメッセージをしたのが始まりでした。

スペイン人夫と知り合った頃のメールのやりとり

ラングリッジエクスチェンジという掲示板で現在のスペイン人夫と知り合った頃のメールは、お互い英語で話していました。

彼は、スペイン人にはめずらしく、英語が上手なほうでした。今になってわかるのですが、ほとんどのスペイン人は英語が下手です。

でも、その当時の私は、スペイン人も英語が上手だと思っていて、留学前にまじめにスペイン語の勉強をしていなかったのですね。これは失敗です。

スペイン人夫は、大学生であり、日本の漫画が好きで集めている。日本語を少し勉強している、という話をしてくれ、もしスペインに来るなら、案内するよといってくれました。
その頃私はじょじょにスペイン留学の計画を進めていたので、彼にスペインへ留学する予定があることなどを話しました。

そしてスペイン留学まで、メールのやりとりが始まりました。時々、チャットで会話したりして、楽しかったのを思い出します。

ついにスペインへ留学!空港での出会い

スペイン人夫と知り合い、メールをしながらスペイン語の勉強も少しずつしていき、いろいろ段取りをととのえスペインへ留学する数日前になりました。

彼は、家族旅行に行くけど、私がスペインに着く日は家に帰っているから連絡して。空港にいるよ、とメッセージをくれました。

実は私はそのメッセージを冗談と思っていたのです。なぜなら、わたしのホストファミリーが空港に迎えに来るという話にもなっていたので、本来そうするつもりでした。

私も冗談のつもりで、「待っててくれるの?ありがとう!もし迷ったら連絡するね」と返したのを覚えています。

そしてスペインに到着した当日、空港のロビーで私を待っているはずのスペインのホストファミリーが見つからなかったのです。

私は焦りました。ホストファミリーのお姉さんに何度電話をかけてもつながらず、30分以上空港の中をうろうろしていました。

ファミリーの住所は聞いていたものの、迎えに来てくれるという話だったから、行きかたもわからない。そこで思ったのです。「彼に連絡したら、迎えに来てくれるかも・・・」

彼の教えてくれた電話番号に、急いで電話してみました。「こんにちは、いま空港に着いたんだけど、ホストファミリーが見つからないの」というと、「いま、私そとにいるよ!」といわれ、頭の中がハテナでいっぱいになりましたが、空港の外に出ると、彼らしき人がタクシー乗り場のところに立っていたのです。

はじめてあった印象は、「ぽっちゃりした人」でした。彼も私の顔は写真で知っていたので、笑顔で近づいてきて、「キス、いい?」と言ったのです。

「キス?」と聞き返すと、「あ、挨拶のキス」といいスペインでの挨拶を説明してくれました。女性には、両頬にキス(実際は頬の辺りでチュッと言う)にするのがスペイン式だそうで、いきなりキスといわれた私はびっくりしましたね。

そして私もぎこちなく真似をしてスペイン式挨拶を彼にして、事情を説明しました。ホストファミリーの住所を教えると、電車で一緒に行こう、送るよといわれ2人で電車に乗りました。

でもなぜ空港で待ってたの?ときいたら、暇だったので、来ればちょっとでも会えるかなと思っていた。と言われました。

ホストファミリーの家の最寄り駅に着くまで、話をして、駅に着き数日後会う約束をして別れたのです。やっとつながったホストファミリーのお姉さんは、私の空港到着時間を間違えていたとのこと。もう最寄り駅にいる!というと急いで迎えに来てくれました。

これが彼との初めての出会いです。このホストファミリーの間違いがなかったら、彼と私の運命も違ったかもしれません。