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お互いの家族に報告

国際結婚 中国 体験談

 

友達の紹介で知り合った中国人の王くん(仮名、現在の夫)と交際を経て、王くんの学生ビザが過ぎてしまう、という理由から結婚をすることになりました。そこでまずは、私の両親に結婚の報告をすることになったのです。

当時私は親元を離れて暮らしていましたが、結婚の報告をする為にまずは1人で実家へ帰り、それとなく結婚について両親に話すことにしました。

両親に話をする前から王くんは完全に逃げ腰。笑

「就職せずにアルバイトをしてるから絶対に許してもらえない」とか「日本語が変だから許してもらえない」とか、ぐずぐずしていてあまり頼りになりませんでした。

実際わたし自身も若かったせいか、あまり深刻に考えておらず、「一緒にいる手段が結婚しかないなら、結婚するしかないか」ぐらいに考えていました。

そのせいもあり、実家に帰って食事をしている際に両親に軽く「わたし結婚することにした。相手は中国人。」と告げてしまったのです。母はかなりびっくりしていましたが「まあ、本人が決めたなら仕方ないね」といった感じでした。問題は父です。聞いた瞬間なぜか激怒。予想通り「中国人なんて許さない!」と反対されました。特に私の意見も聞かずに「もう娘ではない」と言われ、その後も一切口を聞いてもらえませんでした。

そしてその晩、王くんに電話で報告。王くんは「りりちゃん、悲しいね。でも俺がいるよ」と言ってくれましたが、激怒したお父さんには「なんで俺が中国人だからダメなの。俺も怒った!」と反発。あまり自分を押し殺して穏便に事を済ませる、ということをしない人なのです。(中国人は全体的に?)

その時は、父も急な事で動揺しているのかと思っていたのですが、なんと父はその後2年間口を聞いてくれませんでした。

実家から戻る際、母とは「今度そっちに行くから、王くんに会わせてね」と言い、別れました。その数週間後母は私の住む街にやってきて、王くんと3人で食事をすることになったのです。

3人で和食屋さんに行き、ランチを食べました。父とは絶縁状態で状況は比較的深刻にも関わらず、王くんは至って能天気で「りりちゃんのお母さん優しくて美人だね」とニコニコしていました。

王くんと食事をして会話をすると母は「中国人って聞いてどんな人なのかと思ったけど、意外と普通の青年ね」と王くんの人柄を理解してくれました。

「王くんは、りりのことが好きなのよね」と母が聞いた時に王くんが「俺ははずかりやさん(恥ずかしがり屋さん、の意味。可愛い言い間違いなので、未だに訂正していません。笑)なので、言えないけど、好きじゃない人と結婚なんてしません」と言っていたのを覚えています。実際は「好き」とか「可愛い」とか頻繁に言っていたのですが、母の前では恥ずかしかったようです。

母への紹介も終わり、(父はひとまず置いておいて)王くんが自分の両親に結婚を報告することになりました。

中国には帰れないので、電話で報告。当時私は中国語が出来なかった為、直接会話できないのが残念でしたが、王くんのご両親は2人とも喜んでくれたようです。

ちなみに王くんとお父さんは中国語が話せますが、王くんのお母さんは中国語が話せません。(彼らの第一言語は閩南語です)中国語とは、各地方バラバラの言語を話す人々がお互いにコミュニケーションを取れるように作られた「共通語」ですので、王くんのお母さんのように話せない人は結構いると思われます。

と言っても、テレビは地方テレビでない限り全て中国語放送、学校の授業は全て中国語で行われ、さらに小学校1年生からみっちり「国語」の時間に中国語を勉強するので、王くんの中国語は全く問題ありません。

報告をした数日後、王くんのお父さんと電話で話す機会がありました。機会があった、と言うより、お父さんと電話で話していた王くんが急に私に電話を回してきたのです。王くんのお父さんは仕事で日本を訪れる機会が多く日常会話が出来る…と王くんから聞いていましたが、電話を代わっても「こんにちは」しか、言えないようで会話は成り立ちませんでした。(泣)

その後王くんに電話を返し、電話を切った王くんが「お父さんが、寒いから風邪を引かないでください。夜はたくさん寝てください、だって」と通訳をしてくれました。

王くんは恐らくお父さん似で、お父さんも王くんと同じ、のんびりタイプな方なのでした…!

 

結婚ビザの取得

国際結婚 中国 体験談

 

取り敢えず両親への挨拶を終えたところで、次に取り掛かったのは、結婚ビザの取得です。厳密には学生ビザから結婚ビザへの書き換えになるのですが、私と王くんは何をしたら良いのかチンプンカンプン(全然関係ないですが、この「チンプンカンプン」という言葉は中国語の「听不懂看不懂 ティンブドン カンブドン 全く分からないの意味」が由来らしいです)だったので、手っ取り早くお金で解決することに。笑

行政書士の方にお金を払うと、最初から最後まで全ての手続きを行ってくれ、入国管理局へも代理人として行ってくれます。私たちの場合は王くんが「良かったって友達が言ってた」と理由で決めた都内にある行政書士事務所にお願いをする事にしました。

申込書と最初のカウンセリングの為に王くんと事務所へ行き、担当の行政書士さんと面会をしました。まず、私たちが出会った経緯、交際期間、仕事や年収、彼の中国の家族の経済状況など、様々な質問に答えました。そして私たちの状況を詳しく聞いていた行政書士さんの厳しい言葉。。

「うーん…なかなか厳しいですね…まあ、でも、万が一ビザが下りなくても王さんに一度中国に帰国してもらって、中国でビザの申請手続きをして頂くという方法もありますから。半年から一年ぐらいですよ。ははは」

ここでやっと2人とも事の大変さに気付いたのです。状況が厳しい理由は以下の通り。

•出会ってから結婚するまでの期間が1年未満

•王くんも私も正社員でない

•王くんも私も家を持っていない

•王くんも私も貯金がない

つまり、2人だけで日本で生活する能力がないと判断されると、結婚ビザが下りない場合もあり、さらには偽装結婚が疑われてしまうのです。

行政書士さんのアドバイスは、私の家族の嘆願書を集め、偽装結婚でないことを証明し、さらには2人で撮った写真、交換した手紙、メールなども提出して2人が本当に愛し合っていることを証明しよう!というものでした。

(ちなみに、その足で結婚届も提出しに行きました。さっと提出して、ご飯を食べに行って、といったあっさりとした感じでした。)

しかし、実は王くんは大の写真嫌い。王くんの地元の地域は比較的信仰心の強い地域で、王くんが子供の頃お母さんと一緒に村のシャーマンの所に行った際に「この子(王くん)は写真を撮ると運気が逃げてしまう。だから写真は撮らないで。」と言われたそうです。信仰心の強い彼らは、その教えを20年ぐらい守ってきたのです。

なので王くんは証明写真など、どうしても必要な時以外は写真を撮らないように心掛けていたそうです。

しかし、状況が状況だったので、その日から王くんと私は慌てて数々の写真を撮りました。笑

デートをしていることの証明として、水族館や遊園地に行き証拠写真をたくさん撮ったのです。ビザの更新の為に、カップルの写真を提出するなんて、にわかには信じ難いかも知れませんが、結婚ビザを申請するカップルは、こんな方法で入国管理局にお伺いを立てているのです!

私の家族にも嘆願書を記入してもらい、2人の写真(わざとラブラブっぽく撮ったもの)、2人で買ったお揃いのウィルコムの写真、2人で書いた落書きの写真(わざと王くん好き、などと書いたもの)を添えて結婚ビザの申請書と一緒に提出しました。

そしてその約2ヶ月後、なんと1年間の結婚ビザが下りたのです!

行政書士さんは、入国管理局の担当の人がよほどおまけをしてくれたとしか思えない、とおっしゃっていました。実はあまりに大変でその頃の記憶はあまりありません。でも、王くんはすっかり安心して「心がぽぽぽ、ってなるね(ぽかぽか、の意味)」と言っていました。

2人が離れてしまうかも知れないという不安から解放され、安心したのだと思います。そうして2人の結婚生活がようやく無事にスタートしたのでした。

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